CHAIROは長野県上田市にある葉茶店です
日本と台湾と中国の葉茶を中心に
私たちが出会った葉茶と茶器を厳選して紹介しています
おいしい台湾茶を探して 高山茶農家、陳さん蔡さんとの出会い
2020年1月25日、私たちは約1年ぶりに台湾へやってきました。今回の旅の目的はおいしい冬茶と、それを生産している農家さんを探すこと。ふつうお茶は春から初夏にかけて採れるお茶が、一番おいしいお茶として通年を通して飲まれます。でも、特別な気候の台湾では寒い季節に育った冬茶も、独特のおいしさがあることで有名です。今回の旅ではそんなお茶を見つけることが最初の目的になりました。ともかく、台北の桃園国際空港を出た私たちは、まずは鉄道にのって台湾中部地方、凍頂烏龍茶で有名な凍頂山がある鹿谷へと向かいました。
霧深い秘境で育む、こだわりの煎茶
長野県の南端部に位置し、静岡や愛知との県境にある『天龍村』。面積の9割以上が山林にあたり、村の真ん中を流れる天竜川のエメラルドグリーンの水面には、四季折々の景色が美しく映し出されます。人口約1,000人。自然に寄り添うように生活を営む小さな村には、古くから“お茶づくりの文化”が根付いています。伝統というには、少し堅苦しいでしょうか。この村のお茶づくりは、日々の暮らしのなかで生まれていきました。